ケイトウ(セロシア)は、そのユニークな花穂と鮮やかな色合いで、多くのガーデナーに愛される植物です。多年草としても知られ、「暑さに非常に強い」特性を持ち、日本の夏が暑くなるにつれてその人気も高まってきています。

夏から秋の花壇をカラフルなケイトウ(セロシア)で彩ってみませんか。ここでは、ケイトウ(セロシア)の基本的な育て方と、楽しむためのポイントについて詳しく解説します。

ケイトウ(セロシア)とは

ケイトウセロシアの育て方

ケイトウ(セロシア)とは、夏から秋に活躍するローメンテナンスなお庭や公園に欠かせないお花の1つです。カラフルなキャンドルのような花穂を咲かせ、花壇に植えるとまるでバースディケーキのよう。

秋になると、木々の紅葉に合わせて、秋らしい暖色系の花色に人気が集まりますが、その中でもビロードのような質感は一層秋の花壇を盛り上げてくれます。

赤・黄色・オレンジ色とビビットなカラーも多いですが、最近では淡いピンクやクリーム色・ライム色などのくすみカラーもたくさん出てきています。

ケイトウ(セロシア)の魅力

鮮やかな原色を楽しめるケイトウ(セロシア)は、ハロウィンムードを最高に盛り上げてくれます。ジャックオーランタンとも相性抜群のカラーで、ハロウィンの季節まで開花期が続きます。

乾燥に強く、丈夫なことからガーデニング初心者の方が初めて花壇づくりをするのにも最適です。他にない見た目もユニークで、パッと目を引く印象的なお庭が簡単に作れます。

ケイトウ(セロシア)の基本情報

開花期夏から秋(7月〜10月)
分類ヒユ科セロシア属(ケイトウ属)
学名ケイトウ(セロシア)は、種類によって学名が異なります。
ノゲイトウ(野鶏頭)Celosia argentea
スピカータ系 ノゲイトウ(野鶏頭)…Celosia spicata
クリスタータ系 トサカケイトウ(鶏冠鶏頭)Celosia cristata
プルモーサ系 ウモウゲイトウ(羽毛鶏頭)...Celosia plumosa
キルドシー系 ヤリゲイトウ(槍鶏頭)Celosia childsii
和名ケイトウ(鶏頭)
英名cooks comb(鶏のトサカ)
原産国ノゲイトウ(野鶏頭)…熱帯アメリカやインド原産
ケイトウ(鶏頭)熱帯アジア原産
植物の種類非耐寒性多年草 一年草として扱うのが一般的です。
最低温度0℃~5℃ 品種によって差があります。
耐寒性ゾーン9a~10b 品種によって差があります。
置き場所日なた
花色赤、ピンク、オレンジ、黄、白など

ケイトウ(セロシア)の花言葉

ケイトウセロシアの育て方

ケイトウ(セロシア)は、「個性」「気取り屋」「おしゃれ」「感謝」など、そのユニークな形状を反映したような意味の花言葉を多く持ちます。自分らしさを大切にしている方へのプレゼントに最適な、個々の魅力を引き出す意味が込められています。

またケイトウ(セロシア)は、他にも花色によって様々な花言葉があります。

ケイトウ(セロシア)の花色花言葉
赤色情愛、色あせない恋
ピンク色感謝、愛情
オレンジ色友情、勇気、希望、家族想い
黄色ユーモア、個性

ケイトウ(セロシア)の誕生花

ケイトウセロシアの育て方

ケイトウ(セロシア)を誕生花とするのは、8月24日、8月29日です。

ケイトウ(セロシア)の種類

世界に40~50種類ほどあるといわれているケイトウ(セロシア)ですが、大きく分けて6つの花の咲き方があります。

羽毛のように花序が伸びるタイプ

羽毛系のケイトウは、触りたくなるようなもふもふの触感も魅力です。様々なカラーを組み合わせてボーダーガーデンを作ったり、秋の寄せ植えにも大活躍します。

ノゲイトウ
ノゲイトウ(野鶏頭)
細長いしっぽのような形をしているケイトウです。
セロシアカラフルセレクト
スピカータ系 ノゲイトウ(野鶏頭)
ノゲイトウによく似た花をつける矮性品種です。
ウモウゲイトウ
プルモーサ系、ウモウゲイトウ(羽毛鶏頭)
何本もの穂状花序からなる羽毛のようなふさふさとした花が特徴のケイトウです。
ケイトウ セロシア
キルドシー系、ヤリゲイトウ(槍鶏頭)
何本もの穂状花序からなりますが、固まって咲くケイトウです。ウモウゲイトウ(羽毛鶏頭)よりも尖っているのが特徴です。

鶏冠(トサカ)のように花序が広がるタイプ

鶏冠(トサカ)系のケイトウは、脳を連想しグロテスクだと敬遠するガーデナーさんも多いようです。しかし、生け花やブーケなどでは、他の花には表現できないユニークなアレンジもできます。カラフルな上に丈夫で鑑賞期間が長いことから、フラワーアレンジメントに最適です。

ケイトウセロシアの育て方
トサカケイトウ(鶏冠鶏頭)
鶏のトサカのような形状で、花が平たく扇形のように咲くのが特徴です。
ケイトウセロシアの育て方
クルメゲイトウ(久留米鶏頭)
トサカケイトウを品種改良したもので、トサカ状の花が重なり合い球状に咲きます。分枝はほとんどせず、切り花でも使えるように茎が長くなっています。

ケイトウ(セロシア)の花の成り立ち

セロシア

ケイトウ(セロシア)の花のように見える部分は、茎が進化した「花序(かじょ)=花穂」と呼ばれる部分で、おしべやめしべはその根元の「帯化(たいか)」部分に小さな花がたくさんあります。これらの小さな花には、花びらがありません。

羽毛のように花序が伸びるタイプも鶏冠(トサカ)のように花序が広がるタイプも、同じ花の成り立ちで、花のように見える部分は本当は花ではありません。ケイトウ(セロシア)が丈夫なのは、アジサイなどと同様に花の成り立ちに理由があります。

ケイトウ(セロシア)の育て方

ケイトウ(セロシア)の植えつけ

植えつけ時に元肥を十分に施し、害虫防除のために殺虫剤を撒いておきましょう。買ってきた花苗(9~10.5㎝ポット苗)は二回り大きな15㎝~20㎝位の鉢に植えつけましょう。

ケイトウ(セロシア)の日当たり

ケイトウ(セロシア)は、一年中日当たりの良い場所で育てましょう。1日6時間以上の日光があたる場所が最適です。

ケイトウ(セロシア)の水やり

多湿を苦手としますが、根が張るまでは乾かしすぎに注意しましょう。根が張ったら乾かし気味に育てて、鉢の土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりとあげるようにしましょう。

ケイトウ(セロシア)の肥料やり

地植えの場合は、肥料は不要です。鉢植えで育てている場合は、月に1~2回程度希釈した液体肥料をあげましょう。

ケイトウ(セロシア)の切り戻しや摘心

ケイトウ(セロシア)は、切り戻しや摘心といった特別なお手入れは不要です。20~30cm伸びた時に摘心することでよく枝分かれする品種もあります。

ケイトウ(セロシア)の夏越し

ケイトウ(セロシア)は耐暑性に優れているので、屋外でそのまま夏越しが可能です。

ケイトウ(セロシア)の冬越し

ケイトウ(セロシア)は耐寒性に優れているわけではないので、日本のほとんどの地域で一年草として扱われます。寒くなり枯れたら感謝の気持ちを込めて、他の植物に植え替えるようにしましょう。

ケイトウ(セロシア)の楽しみ方

ドライフラワーを楽しむ

ケイトウのアレンジ

ケイトウは「ドライフラワー」としても楽しめます。花が美しく咲いている時期に切り取り、風通しの良い場所で逆さに吊るして乾燥させます。それだけで簡単にドライフラワーが作れます。

フラワーアレンジメントを楽しむ

ケイトウのアレンジ

ユニークな花形をしたケイトウ(セロシア)は、フラワーアレンジメントの可能性を無限に拡げます!鑑賞期間が長いのも、嬉しい点ですね。

ケイトウ(セロシア)とトウガラシの相性は抜群で、カラフルで秋らしいフラワーアレンジメントを楽しむことができます。その他にも、リシマキアやコリウスなどのリーフと組み合わせるのもおすすめです。

キャンドルガーデンを楽しむ

ケイトウセロシアの育て方

カラフルなケイトウ(セロシア)を組み合わせて、キャンドルガーデンを楽しんでみてはいかがでしょうか。パーティーのように明るい花壇はとても印象的で、小さいお子様にも大変喜ばれます。

ケイトウ(セロシア)のよくある質問

Q
ケイトウ(セロシア)の茎が伸びすぎました。どうしたらよいでしょうか。
A

開花期であれば、伸びた部分を切り戻しましょう。1/3程度までは切り戻しても大丈夫です。秋も深まってくると生育が鈍るので、その時には気になる部分だけ切り取るようにしましょう。

まとめ

ケイトウ(セロシア)は、そのユニークな花穂と色彩で、庭やベランダを彩る素晴らしい植物です。暑さに強く、乾燥に強いケイトウ(セロシア)は、夏の庭の主役としてもぴったりです。ぜひ、ケイトウ(セロシア)を取り入れて、秋のガーデニングを楽しんでください。

ハクサンは、世界中に信頼されているRoyal Van Zanten社のセロシアを日本で販売しています。日本の環境下でもよく育つ品種だけを厳選しているので、初めてセロシアを育てる方におすすめです。是非参考にしてみてください。