ハクサンへ入社される前に、別の会社でも営業を経験されているそうですね。

はい。農学部を卒業してから2社、それぞれ約4年間営業職を経験しています。

最初に就職したのは農業関連の仕事でした。言い方は悪いですが古い体質の組織だったこともあり、就業時間外や土日も関係なく仕事の電話に追われ、オンオフの切り替えがない環境で、長く勤めることを考えると厳しいと考えるようになりました。

そこで転職したのが、産業機械の電装部品を扱う会社。その会社は給与面も就業環境も悪くなく、前職で感じたようなワークライフバランスのストレスはありませんでした。では、なぜまた転職することにしたんですか?ってなりますよね。こう言うと贅沢に聞こえるかもしれませんが……自分が営業する製品に全く興味がわかなかったんです(笑)。

扱うのが土木現場で使う機械など、普段自分が使うことがない製品であり、販売してからその製品がどう使われていて、何に役立っているのか、誰が助かっているのか、売った先の成果や反応がわからない。自分が扱っている製品に愛着が持てず、売りっぱなしで過ぎていく時間に虚しさを感じることもありました。 転職を重ねることにネガティブなイメージもあると思いますが、自分としては簡単に転職を決めたわけではなく、石の上にも3年ではないですが、どんな仕事でも最低3年は経験して業務内容を理解したと思えたうえで、自分が全力で取り組み続けられる仕事かという部分をファーストに考えて、転職を決意してきました。

転職を肯定的に捉えてくれた面接と
入社を後押ししてくれた言葉

どうしてハクサンを選んだのでしょう。

子どもの頃から植物をふくめて生き物全般が好きで、農学部に進んだのもそうした理由からでした。 社会人になってからも自宅で植物を育てていたのですが、ある時アジサイのラベルにハクサンの名前を見つけてなんとなく調べてみると、地元の愛知県に本社がある。しかもアジサイだけじゃなく、草花や観葉植物などさまざまな植物の種や苗を扱う会社だと知り、そこから一気に種苗会社に興味がわきました。

種苗会社は他にもたくさんあると思いますが、なぜハクサンを?

自宅に近いということもあったのですが、ホームページを見た時に、とてもユーザーファーストに考えられているなと感じたんです。販売している植物の紹介はもちろん、育てる上で気をつけるポイントや楽しむコツなど、ユーザーが知りたいと思う情報がすごく丁寧に説明されていて、いち植物好きユーザーとして好印象を抱きました。ホームページからも、なんとなく社風が垣間見えたというか。

社員の声07-2

面接~入社に至る過程で印象に残っていることはありますか?

面接で印象的だったのが、とてもフランクで明るい雰囲気で話せたことです。

自分はそこで率直に、仕事の辛い部分についても質問してみたのですが、その時取締役が「好きなことを仕事にしているから、大変なことはあっても辛いと感じることはない」とさわやかに言い切られて。表面上ではなく、本当に仕事に情熱をもって働いている姿が印象的でした。

それと、2度転職をしていることについても、先ほど話したようにどんな仕事も3年以上はやってみるポリシーがあることを伝えたところ、「それは良い考え方ですね」と肯定的に捉えてもらえたことも、入社を決める後押しになりました。

営業の「マンネリ」や「ノルマ」
そのイメージを覆された1年

現在はどのような業務をされていますか?

営業部種苗課で、世界各国から導入した植物の種苗や生産用資材を、国内の生産者や卸会社に提案しています。

職種は前職と同じ営業なのですが、体感的には良い意味で全く違う仕事のように感じています。前職では提案をするということは少なく、取引先から言われた製品をつくって納品する、ご用聞き的な仕事がメインでした。

ハクサンでは、すでにPWブランドを筆頭に強力な品種開発のベースがあり、差別化できる商品力もあります。そのうえで、生産者さんが困っていることや、やりたいことをお聞きして、自社で扱う幅広い植物から、要望に沿う品種を自分で考えて組み合わせて提案していきます。

営業というと、ルーティン営業でマンネリ感があったり、逆に飛び込み営業でノルマに追われるというような辛いイメージがあるかもしれませんが、ハクサンでは営業マン1人ひとりがプロダクトマネージャー的な役割を担い、幅広い植物から、生産者さんのやりたいことにマッチするように組み合わせて提案するプロデューサー的な面白さがあるので、業務がマンネリ化することがありません。

ノルマについても、もちろん目標数値はありますが、ノルマ達成がファーストではなく、取引先に喜んでもらい、長く信頼していただくことを大切にする営業方針だと思います。

社員の声07-3

お花好きの方の笑顔につながるバトン
それを自分も持って次につなげている

入社されて1年が過ぎ、どんな場面でやりがいを感じますか?

やはり、提案先の生産者さんの経営方針や生産スタイルに合った商品が提案できた時ですね。その時に喜んでもらえるのはもちろんですが、実際に生産者さんが栽培をして、苗が店頭に並んで消費者の手にわたっていくまで、生産者さんと並走しながら一緒にゴールを目指せることにもやりがいを感じます。

あと、これは営業に限らずハクサンの全部署に共通する部分かもしれませんが、扱っているお花が店頭に並んだり、ユーザーさんが育てて喜んでいる様子をSNS等で目にした時は、「あぁ、自分たちのやってきたことによって喜ぶ人がいる」と実感できる瞬間です。 世界のどこかで生まれた新品種が、長い年月とたくさんの人の手を経て店頭に並び、お花好きの方の笑顔につながる。そのバトンのひとつを、自分も持つことができている。次の人に渡してつないでいる。取引先に売って終わりではない営業に出会えたことは、自分の仕事観を大きく変えてくれました。

植物の知識はゼロスタートでもOK!
愛着ある商品だから自分からもっと知りたくなる

逆に難しさを感じる場面もあると思います。

ハクサンでは、世界中の育種ネットワークから生まれた膨大な植物を扱っています。全ての品種の栽培特性を理解して、その場で生産者さんの要望に応える提案ができれば最高ですが、まだまだ分からないことはたくさんあるので、そこはまだまだ勉強が必要です。

ただ、分からないことがあった時に変に見栄をはってあやふやな返答をせずに、都度社内の技術担当者に確認してから顧客対応をしています。その際にもただの伝令役になってしまわないように、まずは自分で考え、自分だったらどう答えるかを考えたうえで技術担当の方に確認して回答するようにしています。

今の目標は、生産、栽培に関する知識をもっと身に付け、生産者さんに的確なアドバイスやより良い品目の提案ができるようになること。これも植物が好きで、提案する商品に愛着が持てているので楽しみながら頑張れています。

植物の知識がない人には、難しい仕事でしょうか?

いえ、そこは心配ないです。植物の知識があれば越したことはないですが、知識は自然と身につきますし、他のメンバーにも気軽に相談でき、助けてくれるバックバーンもあります。はじめは「春になって暖かくなると桜が咲くな」ぐらいの知識でも全然大丈夫です!(笑)

ただ、逆にいえば指示待ちになると仕事が進まないので、自分で知識を吸収していく向上心は必要ですね。そのあたりは、良くも悪くも自分のやり方で仕事ができる環境だと思います。

社員の声07-4

営業職を検討している人にひと言アドバイスを

「営業」というと売上ファーストでノルマに追われるイメージをもつ人もいると思います。ハクサンでももちろん目標数値はありますが、定量的な評価だけではなく、チームへの貢献度など売上以外の定性面も見て総合的に評価してもらえるので、「営業」という言葉だけで敬遠している人にも、ぜひチャレンジしてもらいたいですね!

プライベートでは子育ての真っ最中でもあるそうですね。

休日は4歳と1歳の子どもと遊ぶのが楽しみです。家庭菜園の延長でプチ農業的なこともしているので、家で食べる野菜はほぼ自給自足。スーパーで買うのはキノコ類とアボカドぐらいです(笑)。

上の子は畑で遊びながら野菜づくりも手伝ってくれたりしていて、仕事もプライベートも植物に囲まれて楽しんでいます!

社員の声07-5