- 基本情報
- 育て方
フラワーカーペット ローズとは
初めてバラを育てる方におすすめなのが、フラワーカーペット® ローズです。フラワーカーペット® ローズは、世界のベストセラーにもなっているグランドカバーローズで、まるでカーペットのように一面に花を咲かせ、ゴージャスな空間を作り出してくれるバラです。四季咲き性で春から晩秋までつぎつぎと花がたくさんつき、一年を通してバラのある空間を楽しめます。
また、バラの大敵であるウドンコ病や黒星病にも強く、お手入れ簡単で育てやすい点も大きな魅力です。誘引作業も必要なく「バラ=手入れが大変」という常識を覆した、バラを初めて育てる方に特におすすめな半八重咲きの花が大きな房になって咲く多花性のバラです。
驚くべきは、このフラワーカーペット® ローズは、「挿し木」でも根が張る丈夫さを持つことです。「接ぎ木」のテープを剥がすような必要もなく、一般的な花苗と同じように植えつけができることも魅力です。
栽培カレンダー
※関東地方以西低地基準になります。地域やその年の気候、生育状態により、開花期やお手入れの適期などは変わります。栽培カレンダーは目安としてください。
フラワーカーペット ローズの育て方
植えつけ
植えつけ時に元肥を十分に施し、害虫防除のために殺虫剤を撒いておきましょう。
鉢植えで育てる場合は、買ってきた花苗(10.5㎝ロングポット苗)より二回り大きな18㎝程度の鉢に植えつけましょう。フラワーカーペット ローズは、挿し木でも根が十分に育つ「挿し木」苗です。「接ぎ木」のテープなどはありませんので、ポットから取り出したらそのまま植えつけましょう。
植えつけたら、最後に鉢底から流れ出るまで水をあげます。それを2~3回繰り返し、鉢底から流れ出る水に微塵が混ざらなくなり透明になるまでたっぷりと水をあげます。その後、一週間程度は半日陰で株を養生し、徐々に日当たりのよう場所に移動させましょう。
日当たり・置き場所
フラワーカーペット ローズは、1日中日光がよくあたる場所で育ててください。1日6時間以上の日光があたる場所が最適です。病気の発生を防ぐためにも風通しのよい場所で育てましょう。
水のあげ方
水やりの際、水の勢いが強いと泥はねして病気などになりやすいため気を付けましょう。泥はねや乾燥を防ぐために、バークチップやベラボンなどでマルチングしておくといいです。
鉢植えの場合
鉢の土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水をあげてください。
地植えの場合
植えつけてから1年程度は、土が乾いているようだったら水やりをするようにしましょう。地植えでしっかりと根付いたら、夏の日照りが続くような時期を除いて水やりの必要はありません。
肥料のやり方
基本的には、年に3回、花が咲き終わった後のお礼肥、夏の剪定後の追肥(繰り返し咲き性と四季咲き性のバラの場合)、休眠中の寒肥をあげます。肥料はバラ専用の肥料を使うと簡単です。肥料によっては月1回など施肥頻度が書いてあるので規定量をあげるようにしてください。
満開の時期には、液体肥料もあげるとよりたくさんの花を咲かせます。
ただ、咲き始めの頃は液体肥料は控えましょう。その時期に窒素分の多い肥料をあげ過ぎるとバラの花が奇形になるようなことがあります。初めてバラを栽培する方はあげない方が安心です。
病害虫の予防と対策
植えつけ時に害虫防除のために殺虫剤を撒き、害虫の発生状況により市販のスプレータイプの殺虫剤または粒剤を使用してください。春から秋は病害虫が発生することがありますので、定期的に薬剤を散布するようにしましょう。その他の時期は様子をみながら対応するようにしてください。病害虫は、予防のほかに早期発見と早期対処がとても大切になります。
病気
黒星病
黒星病は、葉や茎に黒い斑点ができます。病気にかかった葉は黒い斑点の周りから黄色く変色していき、やがて葉が落ちます。梅雨と秋雨の時期は特に注意しましょう
予防方法 | 水は株元から葉に水がかからないように与えましょう。地表面をマルチングして泥はねを防ぎましょう。予防薬剤を定期的に散布して、風通しのよい場所で育てるようにしましょう。 肥料のうち窒素分をやりすぎないようにしましょう。 |
治療方法と拡散防止対策 | 病斑のできた葉は取り除きます。治療効果のある薬剤を散布しましょう。 鉢植えの場合は、軒下などに移動してなるべく雨がかからないようにしましょう。 |
ウドンコ病
葉にウドン粉を振りかけたような粉状の円斑が生じたらウドンコ病の可能性があります。徐々に葉全体に広がり、葉は変色し、萎れ、やがて枯死します。多くの葉に発病すると生育が悪くなります。18℃付近となる春や秋によく発生します。冬は症状が見られなくなりますが、翌年も再発する可能性があります。
予防方法 | 予防薬剤を定期的に散布して、日当たり良く風通しの良い場所で育てるようにしましょう。肥料のうち窒素が多すぎたりカリウムが不足するとかかりやすくなるので肥料はバランス良く与えてあげてください。 |
治療方法と拡散防止対策 | 病徴の見られた部位を取り除きます。風通しの良い場所に移して、ウドンコ病に効果がある薬剤を規定量に希釈して散布してください。 風通しのよい場所で育てているのにウドンコ病を発症している場合は、肥料のあげ過ぎで窒素過多になっている可能性も考えられます。肥料のあげ過ぎに注意して育ててください。 |
害虫
バラを育てる上で気をつけたい害虫は、クロケシツブチョッキリ(バラゾウムシ)の他にも、ハダニやアブラムシ・コガネムシなどが挙げられます。
クロケシツブチョッキリ(バラゾウムシ)
バラの新芽や蕾が黒くチリチリになっているのを見つけたら、クロケシツブチョッキリ(バラゾウムシ)の仕業かもしれません。クロケシツブチョッキリ(バラゾウムシ)は体長2~3mmの甲虫の仲間で、象の鼻のように長い口吻(口)を持っています。
早春から夏にかけて新芽や蕾など軟らかい部分に産卵し、その部位をチリチリに枯らします。
せっかくついた蕾がやられてしまって花が咲かなくなってしまうことがあるので、見つけ次第早めに対処しましょう。
予防方法 | クロケシツブチョッキリ(バラゾウムシ)に効く薬剤を散布しましょう。 |
治療方法と拡散防止対策 | チリチリに枯れた部位は、卵が産み付けられている場合があります。来年の被害を食い止めるためにも、取り除いてビニール袋に入れて捨てましょう。 新聞紙などを敷いて、バラの枝を叩いて落とし、捕獲して抹殺しましょう。 |
ハダニ
ハダニは梅雨明け頃から夏場にかけて、高温で乾燥している場所に出やすく、雨の当たらないベランダなどでよく見られます。初めは葉の裏にほこりがついているように見え、次第に葉の表が白い点に覆われていきます。植物の葉の上に無数の白い点が現れたらハダニが発生している可能性が考えられます。放っておくと葉の全体に症状が拡がり、枯れてしまいます。
予防方法 | ハダニは水に弱い性質があるので、葉っぱの表裏にしっかり水をかけると効果的です。ベランダや室内で育てている植物の場合は、週に1回程度霧吹きで葉に水をかける葉水をすると効果的です。 |
治療方法と拡散防止対策 | ハダニがたくさんついてしまった部分は切り落とし、ハダニに効く薬剤を散布しましょう。 |
アブラムシ
アブラムシの繁殖期は、4~6月と9~10月です。雌だけで増えることができる(単為生殖)ので繁殖力が旺盛です。アブラムシは、植物の栄養分を吸い取ってしまうので早めに駆除したい害虫です。アブラムシは病気(ウイルス病)を運んだり、排泄物にカビが生えて葉が黒いすすに覆われたようになる「すす病」を誘発することもあります。 アブラムシの成虫の大きさは、1~4㎜程度になります。
予防方法 | 風通しの良い場所で育てましょう。アブラムシは黄色い色に誘引される性質があるので、黄色の粘着テープを吊るしておくと発生予察に役立ちます。光を苦手とするので、株元にアルミホイルを敷いておくと、忌避できます。 積極的に防除する場合はオルトランなどの浸透移行性で効果が持続するタイプの殺虫剤をあらかじめまいておきましょう。 |
治療方法と拡散防止対策 | アブラムシは、単為生殖で、雌が1匹いれば増え続けることができる害虫です。アブラムシがたくさんついてしまった部分は切り落とし、アブラムシに効く薬剤を規定量に希釈して散布してください。 |
コガネムシ
それまで元気に育っていた植物の生育が急に止まり、でも特に病気にやられているようには見えない時は、根が傷んでいる可能性があります。鉢植えであれば根の様子を見るためにも植え替えをしてみましょう。その際、鉢土の中から丸くなった乳白色の幼虫がゴロゴロ出てくる場合はコガネムシ幼虫による根の食害が原因と考えれらます。
予防方法 | 毎年コガネムシの幼虫の被害が少しでもある場所であれば、植えつけ時に殺虫剤をあらかじめ土に混ぜ込んでおきましょう。鉢植えの場合は、年に一度は鉢の植え替えをして根の様子を確認するようにしてください。 |
治療方法と拡散防止対策 | 周辺のできるだけ多くの土を耕しましょう。耕した際に出てきた幼虫は見つけ次第捕殺しましょう。 |
花がら摘み
花が咲き終わったらその都度、元気な立派な葉(5枚葉)を残して節から1cm程度上で切り取ります。
そのままにしておくと見た目が悪いだけでなく、病気にかかりやすくなるので、早めに花がら摘みをするようにしましょう。
夏剪定
晩夏に株全体の高さが揃うように浅めに剪定することをおすすめします。すると、秋バラの開花タイミングが合い一斉に花を咲かせます。また樹形を下げることで鑑賞しやすい高さにバラが咲くようになります。
フラワーカーペットローズの夏剪定は、浅めにします。細い枝や枯れた枝も切り取りましょう。
夏剪定して樹高が整いました。夏剪定の後は追肥をあげるようにしましょう。
夏剪定は、秋によりきれいなバラを咲かせるためのお手入れです。少し大変だと感じる方は、しなくても大丈夫です。
冬剪定
冬に入ったら、翌年に黒星病などの病気を持ち越さないためにも必ず行ってほしいお手入れが、葉をすべて落とす作業です。土の上に落ちている葉もすべて取り除きましょう。葉は剪定後に落としてもかまいませんが、最初に葉を落としておくと不要な枝を見つけやすく、剪定作業もしやすくなります。
葉を落としたら、細い枝や交差している枝、枯れた枝など不要な枝を切り落とします。蒸れ対策のため、風通し良くなるように枝の向きなどを考えて剪定しましょう。新しいシュート(勢いよく伸びる新しい枝)はバラの枝の新陳代謝に必要なので残しておきましょう。
開花期:春~晩秋
タイプ:耐寒性落葉低木
最低温度:約ー20℃
置き場所:日なた
水やり:ふつう
肥料:たくさん
用途:プランター/鉢植え、花壇
草丈:60~80cm
株幅:約100cm
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3月下旬~4月下旬
9月中旬〜10月下旬