- 基本情報
- 育て方
ガーデンマムとは
ヨーロッパで誕生したガーデンマムはもともとは日本のキク(菊)が原種で、寒さにも強く屋外で冬越し可能。鮮やかな花色とこんもり咲く花姿が魅力的で、世界中でとても人気があるお花です。キク科キク属の耐寒性多年草で、ボリュームある株を何年も育てられるのも人気の秘密になります。
ガーデンマム パックスとは

ガーデンマム パックスは、密集して咲きボリューム感を感じるガーデンマムです。すべて姉妹品種なので寄せ植えは抜群の相性!摘心(ピンチ)しなくても自然と分枝して大きなドーム状に成長します。株一面に隙間のないほどのたくさんの花を咲かせ、関東以西の平地であれば早咲きで9月中旬ごろ開花します。
ここではそんなガーデンマム パックスを上手に育てる育て方をご紹介します。
栽培カレンダー

※関東地方以西低地基準になります。地域やその年の気候、生育状態により、開花期やお手入れの適期などは変わります。栽培カレンダーは目安としてください。高温時は花が休むことがあります。
ガーデンマム パックスの育て方
日当たり・置き場所
ガーデンマムは、日光がよくあたる場所で育ててください。ただし、ガーデンマムは日照時間が短くなると花芽を付ける短日植物です。夜間に人工灯の影響を受けると開花しない場合があります。そのため夜間に外灯や家の明かりがあたらない場所で育てましょう。
水のあげ方
土の表面が乾いたらたっぷり水をあげましょう。冬は、水やりの頻度を減らしましょう。
肥料のやり方
春から秋の生育期には、置き肥を1カ月に1回程度、薄めに希釈した液体肥料(1,000~2,000倍に希釈したもの)を1~2週間に1回程度あげてください。冬は、肥料をお休みしましょう。
病害虫の予防と対策
植え替え時に害虫防除のために殺虫剤を撒き、害虫の発生状況により市販のスプレータイプの殺虫剤または粒剤を使用してください。
病気
白さび病は、さび病菌と呼ばれるカビの一種によって発生する病気です。春と秋の雨が多い時期に発生する傾向があります。初めは黄色味のかかった白色の斑点が葉の裏にでき、徐々に斑点が大きくなり盛り上がったいぼのようにもなります。そのため、葉がゆがんだり巻かれたりする症状が発生します。症状が見られたら病徴の見られた部位を取り除き、処分します。多くの葉に症状が出ている場合は、植物が育つ範囲で葉を取り除くようにしてください。
害虫
アブラムシの主な繁殖期は4~6月と9~10月です。この時期にアブラムシが発生することがあります。アブラムシは、単為生殖で、雌が1匹いれば増え続けることができる害虫です。アブラムシを見かけたら、たくさんついてしまった部分は切り落とし、残ったアブラムシが再繁殖する前にアブラムシに効果がある薬剤を散布してください。
一夜にして葉が大量に食われたのに虫がいない!というような被害が出る場合は、ヨトウムシの仕業である可能性が高いです。ヨトウムシとはヨトウガの幼虫で、夜活動する大食漢のイモムシです。葉にかじられた跡のような穴が開いたり、葉が薄皮だけになって白っぽく変色したり、黒い粒のような糞が見られたら要注意です。見つけたら捕殺しましょう。オルトランなどの浸透移行性の殺虫剤をまいておきましょう。
切り戻し

冬に入り花がひと通り咲き終わったら、株元5cm程度まで切り戻して冬越しします。

また、暑くなる前にもう一度株元5cm程度に切り戻しましょう。株を充実させ花芽を増やします。
植え替え
ガーデンマムは、春の新芽が吹いてきたら、二回り程大きな鉢に植え替えるか、地植えにしましょう。根鉢を崩さないようにして植え替えしてください。そうすることで、何年も長くお花を楽しむことができます。

開花期:秋~晩秋

耐性:耐寒性多年草

最低温度:約ー15℃

耐寒性ゾーン:7b~

置き場所:日なた

水やり:ふつう

肥料※:ふつう

用途:プランター/鉢植え、花壇

草丈:30cm~

株幅:30cm~
※開花中は、あまり肥料を必要としません。
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よくあるご質問
- Q春にマムの蕾が出てきました。どうしたらいいでしょうか。
- A
そのままでも問題はありませんが、秋にたくさんの花を楽しむためには、蕾は切り取ることをおすすめします。

春に蕾が出てきたら 
蕾を切り取るのがおすすめです 
すると秋にたくさんの花を楽しめます
- Q冬越し中ですが、葉っぱが黒く変色しています。病気でしょうか。
- A
株自体が元気そうであれば、時期的に寒さが原因で変色してきているのかもしれません。この場合、生理現象ですのでこのまま様子を見ていただければと思います。
- Q株が大きくなり、頻繁に水切れをしてしまいます。鉢増しをしたいのですが、春まで待った方がいいですか。
- A
ガーデンマムの植え替えは、本来であれば春の間にするのがおすすめです。ただし、頻繁に水切れをするなどの問題がある場合や、根が鉢からはみ出しているなど根がパンパンに張っている状態であれば、真夏と真冬以外の時期であれば、鉢増しをしていただいてもよろしいかもしれません。
その際、くれぐれも根を傷めないように、根鉢を崩さずにそのまますっぽりと植え替えていただければと思います。
- Q蕾が開かず枯れてしまうことが多く、せっかく花が咲いても形や色が変です。
- A
葉や花にかすれたような白色や褐色の斑点が現れたり、花色がかすれたりしていたら、アザミウマ(スリップス)の被害かもしれません。アザミウマは1~2㎜くらいの小さな虫で多くの植物に寄生してかすり状の食痕を残します。蕾の間に入り込むことも多く、被害が進むと葉や花が変形し正常に大きくならなかったり開花できなくなったりすることがあります。この場合、アザミウマに効く薬剤を散布し、駆除してください。
- Q初めは白い花が咲いていたのですが、だんだんピンク色に変色してきました。
- A
ガーデンマムは、気温が下がるとアントシアニンの量が増え、花色が濃くなったり、赤みを帯びた色などに変化することがあります。この場合、この冬は花色が元に戻ることは難しいとは思いますが、上手に冬越しをすれば、また来年本来の色の花を楽しめます。
- Q冬越し後、春に蕾が出来たのでそのまま咲かせたのですが、昨年と全然違う色の花が咲きました
- A
ガーデンマムの開花時期は秋ですので、気温の高い春に咲いたことで、本来の花色が出なかった可能性があります。秋になれば本来の花色で咲くと思われますので、しばらく様子を見てあげてください。
なお、春に咲いている花をそのままにしておくと、秋に開花しない場合があります。花芽を切るように全体を刈り込んでいただくと、秋に多くの花芽をつけやすくなります。