分類:サクラソウ科シクラメン属
学名:Cyclamen persicum
- 基本情報
- 育て方
栽培環境や植物の状態によっては、実際の花や葉色・模様が異なる場合があります。
切り口から出る液などに触れるとかぶれたり、痛みを起こす可能性があります。お手入れの際はガーデングローブを着用してください。また、誤って口にすると中毒症状を起こす可能性がありますので、お手入れの際には十分注意してください。
開花期:秋~早春
耐性:半耐寒性多年草
最低温度:約3℃
耐寒性ゾーン:10a~
置き場所:日なた、半日陰、明るい室内
水やり:すくなめ
肥料:ふつう
用途:プランター/鉢植え、ハンギング
草丈:約20cm
株幅:約20cm
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栽培ポイント
咲き終わった花をこまめに摘むとカビの発生を防げます。屋外で管理する場合、軒下で霜を避けると株が傷みにくく、連続開花しやすくなります。水を与える時は、葉や花・球根に水をかけないようにします。
世界に先駆けて日本初上陸!
イリュージアは、次々と上向きに花が咲き、株を覆いつくすほど豪華に花が咲き誇る幻想的なシクラメンです。上向きに咲くから、その分花も大きく見え、どこから見てもその魅力を楽しむことができるのが嬉しい点!
反り返る外側の花弁と、突起状になる内側の花弁がなんとも幻想的で、さらにはやわらかいピンクカラーが、その愛おしさを倍増させます。
そんな特別なイリュージアが、世界に先駆けて 2023年日本で先行限定販売し、2024年には本格的に販売開始します。
どうして日本が選ばれたの?
実は日本は世界でもトップクラスのシクラメン大国!日本人ならではの繊細な感性から生み出される多彩なシクラメンが多く流通しており、イリュージアの革新的な価値を世界に知ってもらうには、シクラメン愛好家の多い日本の生産農家やお客様に認めてもらうことが一番の施策だと考えたのです。
フラワートライアルジャパン2023でいよいよ解禁!会場では空を舞うイリュージアが、多くの業界関係者の皆さんの注目を集めました。
フラワートライアルジャパン2023での反応は、期待以上の驚くべきものでした。展示を開始をした数時間で、多くの問い合わせがあったことは言うまでもありません。そこにいる誰もが、イリュージアが日本市場の中で他にないオンリーワンのシクラメンに位置づけられたことを確信しました。
イリュージアは、フラワートライアルジャパン2023にご来場いただいた全ての方の投票による評価で、植物部門において最高点を獲得しました。このフラワートライアルアワードは、情報を有意義に活用できるマーケティング要素の強いコンテストです。来場者に選ばれた商品は、来年のトレンドの指針となると言われています。
2023年 フラワー・オブ・ザ・イヤーを受賞しました
フラワー・オブ・ザ・イヤー(最優秀賞)2023 受賞
審査講評
従来のシクラメンとは一味違う上向きで咲く花は、まるでサクラの花のよう。内側の花弁の突起など独創性にあふれ、豪華で新規性に富んでいる。連続開花性にすぐれ、花もちもよい。コンパクトな草姿だからこそ、上向き咲きが生きているのだろう。気持ちを明るくしてくれるような魅力がある。種子系F1品種のため、揃いがよく生産効率が高い。
株いっぱいに花が咲きます
イリュージアは、1輪の花の持ちが驚くほどよく(※一般的なシクラメンは2週間程度で花が入れ替わるのですが、イリュージアは1輪の花が2カ月持つことも珍しくありません。)、次から次へと花が咲くことにより一株にたくさんの花を咲かせます。その株姿はまるでブーケのよう♪
多彩な表情を見せてくれます
さらにはぷっくりとしたつぼみも愛らしく、下や横を向いたつぼみが徐々に上向きに花開いていく様子は、チューリップを連想させます。咲き進んでいくにつれ多彩な表情を見せてくれるので、たくさんのきゅん♡ポイントを見逃さないようにしてみてくださいね。
世界にひとつだけの花
育種家のサドラック・タラハトゥは、こう話します。「イリュージアは、7年(※)に渡る品種改良の結果、誕生しました。上向きの幻想的なイリュージアは一目見るだけで、人々の心を惹きつけます。その花姿はまるであなたを見ているよう。そして近づいてみると、花の中の小さなひげなど細部に至るまで、その美しさが溢れていることに気づくでしょう。そんなディテールにまでこだわった今までにない幻想的なイリュージアは、丁寧に作られた世界にひとつだけの花なのです。」
※2023年日本の先行販売までは7年かかっていますが、正式には2024年6月のオランダ・フラワー・トライアルで発表する予定ですので、導入までに8年の歳月がかかっていると言えます。
論理的な育種プロセス
そのプロジェクトは、一目で世界中のみんなが驚く花を目指して始まりましたが、同時に最高品質を追求しなければ商品化が困難であることも理解していました。
「私が仕事をする上で大切にしているのは、自然が生み出すありのままの特徴を最大限尊重することです。そして、それらをゴールとする特徴に向けて一定の方向に導くことに努力を向けていきます。」
サドラックは続けます。
「育種のプロセスは、まるでパズルのピースをどんどん当てはめていくようなものです。丈夫な茎、花数、長い鑑賞期間、整った美しい草姿、そしてむらなく生産できる再現性が求められます。これらは非常に多くの要件ですが、計画を立て、よく観察し、チャンスを見極め、常に最も論理的な選択し続けるのです。」
安定したF1種の開発には、10年以上もの歳月がかかるのが一般的でしたが、こうして革命とも言われる論理的な育種プロセスが確立し、イリュージアは生まれました。
動画で観るイリュージア
一番苦労したのはクリスタータ
さらに育種家のサドラック・タラフトゥは、話してくれました。「イリュージアの開発に一番苦労した点は、突起状になるクリスタータ(花弁の中央に毛羽立ちのようなものがある花形)です。すべての花が安定したクリスタータを咲かせることに、一番の労力を費やしました。細部に渡るまで美しさにこだわり生まれたのが、このイリュージアなのです。」
上向きに咲く花を開発するだけでも相当な苦労があったに違いないのですが、それ以上に苦労したのが内側の花弁だと聞いて、驚く方は多いのではないでしょうか。
是非、その細部に至るまで育種家の夢がつまったイリュージアの可能性を、手に取って感じ取ってみてください。
シクラメンが下向きに咲く理由
一般的なシクラメンは、下向きに花が咲いて花弁が上向きに反り返っています。まるで上向きに咲いているように見えても、おしべやめしべは下から見ないと分からない場所に隠れているんです。
このシクラメンが下向きに花を咲かせる性質は、シクラメンの原産地の気候に関係があるようです。
シクラメンの原産地は地中海沿岸で、シクラメンの開花期にあたる秋から冬に多くの雨が降る地域になります。そのため、花粉が雨で流れてしまうことを防ぐために、少しでも花粉を守るために、下向きに咲くように進化したと言われています。子供を守りたいという親の愛情に、胸が打たれる温かいエピソードですよね。
そんなシクラメンを上向きに!という考え自体が、シクラメンの根本的な概念をも覆すおとぎ話でした。そして、その夢物語を現実のものにしたのが、このイリュージアなのです。
上向きのシクラメンに憧れた育種家は多く、今までも上向きに咲くシクラメンとうたっているものは市場にありましたが、どうしてもシクラメン本来の下向きに咲こうとする力が働き、一株の中でも横を向いたり斜めを向いたりする花が多くありました。たくさんの花が上を向いて咲くイリュージアは、奇跡とも言えるほどとても珍しいシクラメンなんです。まさに、イリュージア!
シクラメンの育種家の長年の夢が詰まった上向きシクラメン イリュージア。シクラメンが下向きに咲く理由を知った今、是非花粉が雨に強く打たれないような場所で育ててあげてくださいね♪
シクラメンを育てるのが苦手という方は、まずは屋内で葉や花に水がかからないように育ててみてください。きっとその花もちの良さに驚き、シクラメンへの苦手意識も変わるかもしれませんよ!
イリュージアの名前の由来
illusia(イリュージア)は、今までにないまるで魔法をかけたような上向きの花が咲いたことから、「幻想」を意味するillusion(イリュージョン)に強調を意味する接尾語「sia」を付け、「まさに幻想的」という想いで名付けられました。その名にふさわしく、シクラメン イリュージアは、次々と上向きに花が咲き、株を覆いつくすほど豪華に咲き誇るまさに幻想的なシクラメンです。
特別な寄せ植えに
イリュージアの花姿は、寄せ植えをすることでさらにその魅力を増します。たくさんの花を咲かせたくさんの葉を茂らすので、隙間にリーフをのぞかせて寄せ植えを作成しました。
冬らしい花材とも相性抜群ですよ。
日を重ねるごとに華やかさを増すイリュージアは、クリスマスやお正月の特別な寄せ植えに最適です。
スクネベルト社の最新の自信作です!
イリュージアは、オランダのスクネベルト社のもとで生まれました。
スクネベルト社は、1930年からシクラメンの育種に特化し、長年培ってきた育種技術によりシクラメン業界に革新をもたらした会社です。シクラメンの美しさを少しでも長く楽しんでいただきたいという想いで日々開発を進めており、美しさを追求するだけでなく鑑賞期間が長いシクラメンを厳選して世に送り出しています。
スクネベルト社の代表作として、ベル型の花が特徴的なシクラメン ペチコート(イリュージアと同じくクリスタータです♪)や、花弁が反転せず傘状に開花するシクラメン ジックスなど、他にはないユニークなシクラメンがあります。
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